臨床獣医師が押さえておくべき感染症 [第1回] 日本の猫からも発見されたヘパドナウイルスにどう対応する?
これまで「臨床獣医師が押さえておくべき新型コロナウイルス」と題して、文字通り新型コロナウイルス感染症の犬や猫への感染を中心にお届けしてきましたが、今回からは広く犬や猫へ感染する感染症のトピックスをご紹介していきます。とはいえ、この原稿を執筆している2023年7月中下旬の日本は第9波に突入する可能性を残しています。もし新型コロナウイルスが人で再び流行した場合には、犬や猫への感染状況、動物病院はどのように対応すべきかについても執筆する予定です。さて、「臨床獣医師が押さえておくべき感染症」の第1回目は『猫のヘパドナウイルス感染症』について解説していきます。このウイルスは未知のウイルスだったのか? 猫にどんな症状をもたらすのか? 検査や治療は? 動物病院ではどのように対応すべきか?などを現時点の知見に基づいて解説します。