特集 二次診療施設における取り組み④~少しマニアックな電解質(イオン化カルシウム / マグネシウム)を測定することが重要であった症例~
本症例は、東京大学附属動物医療センター(以下:当院)受診約6ヵ月前より、水様性下痢と低アルブミン血症が認められており、紹介医でプレドニゾロンでの治療を一時的に実施していたが部分的な良化は認められるものの完全な改善は得られず軟便が間欠的に持続していた。
また2ヵ月前より、落ち着かない様子がある、苦しそうにする、後肢が震えるなどの臨床徴候が観察されるようになり、当院の来院前日と当日に強直性痙攣を疑う症状が認められた。