その症状、歳のせいにしていませんか?[第3回]皮膚
日常的に遭遇する数多い皮膚疾患を効率良く診断・ 治療するためには、臨床兆候や病歴をしっかり確認することが重要である。また、症例の種類、性別、年齢から起こりうる皮膚疾患を想定しておくことも役立つ。例えば、高齢犬においては、感染症(膿皮症、ニキビダニ症、皮膚糸状菌症)、内分泌疾患(クッシング症候群、甲状腺機能低下症、性ホルモン失調)、腫瘍(肥満細胞腫、毛包腫瘍、軟部組織肉腫、脂肪腫、脂腺腫、皮膚リンパ腫など)といった皮膚疾患に留意したい。本稿では、皮膚疾患に罹患した比較的高齢な犬の症例を3 例紹介する。
- 執筆者
- 久保田 翔太(狛江どうぶつ病院)/ 川原井 晋平(麻布大学附属動物病院)