新人獣医師・愛玩動物看護師に知っておいてほしい麻酔の基礎 ~第7回 麻酔導入を極める【前半】~
全身麻酔における「導入」とは、動物が意識を失い、気管内挿管ができる状態に達するまでの過程を一般的に指します。多くの場合、導入は注射麻酔薬(プロポフォール、アルファキサロンがほとんどでしょう)を静脈投与して行いますが、このわずか数分の間に呼吸抑制、気道閉塞、血圧低下、発揚などのトラブルが生じます。また、気管内挿管が終わったからと言って一安心、ではなく、吸入麻酔薬への切り替え、呼吸管理の調節、手術開始に向けた鎮痛の調節などやることに溢れています。つまり、麻酔導入はどんな症例でもトラブル(合併症)が起こる可能性があり、気を付けるポイントも多いため、筆者は麻酔管理の中でも特に難しく危険な部分だと考えています。