その症状、歳のせいにしていませんか?[第4回]高齢猫の食事管理
猫は老齢性の疾患として慢性腎臓病 (Chronic Kidney Disease: CKD) を発症することが知られています。ヒトも同様に老齢性疾患としてCKD を発症します。しかし、猫とヒトのCKD は根本的に違っていることをご存知でしょうか?ヒトのCKD では、糖尿病を基礎疾患として始まる糖尿病性腎症が多くを占め、それ以外のCKD でも、免疫介在性糸球体性疾患(膜性腎症、IgG 腎症、IgA 腎症、ANCA 関連腎症)がほとんどです。一方、猫のCKD は、尿細管間質性腎炎として見つかるケースがほとんどで、糸球体性腎炎と診断されるものはほんの一部です。したがって、猫のCKD をヒトのCKD と同様の疾患として考えるのは間違いと言えます。