犬のクッシング症候群の診断 〜第1回 尿中コルチゾール/クレアチニン比(UCCR)①~
犬のクッシング症候群の診断は、まず症状と身体検査所見から疑うことに始まり、臨床病理学的検査所見が診断を支持するものかどうかを確認した上で、内分泌検査で確定するという流れになります。内分泌検査には、低用量デキサメタゾン抑制試験(LDDST)、ACTH刺激試験、そして尿中コルチゾール/クレアチニン比(UCCR)が含まれますが、この3つの検査にはそれぞれ利点と欠点があります。各検査の特徴を理解して使いこなすことで、多様な臨床像を示すクッシング症候群を的確に診断することが可能になると考えられます。