犬のクッシング症候群の診断 ~第9回 画像検査①~

犬のクッシング症候群の診断 ~第9回 画像検査①~

学術情報

犬のクッシング症候群の診断 ~第9回 画像検査①~

著者について

永田 矩之(岐阜大学)

永田 矩之(岐阜大学)

略歴

2010年 湯木どうぶつ病院勤務
2016年 北海道大学大学院獣医学研究科附属動物病院 臨床研修獣医師
2016年 北海道大学大学院獣医学研究科博士課程
2018年 日本学術振興会特別研究員
2020年 北海道大学大学院獣医学研究院附属動物病院 特任助教
2023年 岐阜大学応用生物科学部獣医臨床放射線学研究室 准教授

はじめに

クッシング症候群が少しでも疑われる犬では、とりあえず超音波検査を実施して、副腎のサイズを確認することは多いのではないでしょうか。それくらい超音波検査は私たちにとって身近な存在であり、副腎疾患の診断において重要な位置づけになってきました。しかし、その超音波検査の結果を過大評価してしまうことが、誤診につながる原因の一つになっているとも感じています。
超音波検査の最も重要な役割は、クッシング症候群そのものを診断することではなく、下垂体性か副腎性かを鑑別することです。一方で、副腎を評価する上で超音波検査が有用なのは間違いありません。重要なのは、超音波検査を含む画像検査の役割や利点・限界を正しく理解しておくことです。今回は、犬のクッシング症候群の診断における画像検査の中でも、主に超音波検査について記載します。