はじめに
一般臨床医として働く獣医師の多くは、日常的に総合診療を行う必要があり、幅広い分野の知識が求められます。総合診療の中でも、飼い主が異変に気付きやすい眼症状の相談件数は少なくないと思われます。一方で、学生時代に受けた眼科教育は臨床で実践するには十分とは言えず、限られた時間で学んだはずの眼科の知識の重要性も、実際に臨床に飛び込んでから初めて気付くものです。卒後教育が重要になりますが、勤務先の動物病院に的確なアドバイスをくれる眼科の得意な先輩獣医師がいるとも限りません。そのため、眼科領域に苦手意識をもち、試行錯誤しながら日々の眼科診療にあたっている獣医師は少なくないのではないでしょうか。
筆者は現在、紹介制の眼科専門病院で勤務していますが、頂いた紹介状を拝見すると、紹介医の先生も同じような眼科検査をしているはずなのに、筆者と診断結果が全く異なることは少なくありません。もちろん紹介してから筆者の施設を受診するまでの間に状態が変化している場合もあるかもしれませんが、眼科検査のやり方や解釈に問題があるものと推測される場合が多々あるのが現状です。
眼科検査を適切に実施することで、眼症状を示した症例の病態を理解し、診断・治療を進める上で有益な情報を得ることができます。本連載では、一般臨床医の先生の眼科検査に対する苦手意識が少しでも軽減するよう、日々の診療に役立つ眼科検査に関する情報を提供できたらと思います。第1回となる今回は、眼科検査における保定、問診、視診について解説します。
筆者は現在、紹介制の眼科専門病院で勤務していますが、頂いた紹介状を拝見すると、紹介医の先生も同じような眼科検査をしているはずなのに、筆者と診断結果が全く異なることは少なくありません。もちろん紹介してから筆者の施設を受診するまでの間に状態が変化している場合もあるかもしれませんが、眼科検査のやり方や解釈に問題があるものと推測される場合が多々あるのが現状です。
眼科検査を適切に実施することで、眼症状を示した症例の病態を理解し、診断・治療を進める上で有益な情報を得ることができます。本連載では、一般臨床医の先生の眼科検査に対する苦手意識が少しでも軽減するよう、日々の診療に役立つ眼科検査に関する情報を提供できたらと思います。第1回となる今回は、眼科検査における保定、問診、視診について解説します。
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