犬のクッシング症候群の診断 ~第8回 高用量デキサメタゾン抑制試験~

犬のクッシング症候群の診断 ~第8回 高用量デキサメタゾン抑制試験~

学術情報

犬のクッシング症候群の診断 ~第8回 高用量デキサメタゾン抑制試験~

著者について

永田 矩之(岐阜大学)

永田 矩之(岐阜大学)

略歴

2010年 湯木どうぶつ病院勤務
2016年 北海道大学大学院獣医学研究科附属動物病院 臨床研修獣医師
2016年 北海道大学大学院獣医学研究科博士課程
2018年 日本学術振興会特別研究員
2020年 北海道大学大学院獣医学研究院附属動物病院 特任助教
2023年 岐阜大学応用生物科学部獣医臨床放射線学研究室 准教授

はじめに

高用量デキサメタゾン抑制試験(HDDST)は、クッシング症候群の病態鑑別(下垂体性や副腎性など)のために実施される検査です。HDDSTは、血中コルチゾールを用いるものと尿中コルチゾール/クレアチニン比(UCCR)を用いるものに分けられます。近年、血中コルチゾールを用いてHDDSTを実施する機会はほとんどないかもしれませんが、UCCRを用いたHDDST(UCCR-HDDST)は、状況によっては有用な検査になると考えられます。UCCR-HDDSTの利点は、「コルチゾールの産生増加」と「グルココルチコイドフィードバックに対する視床下部-下垂体-副腎軸の感受性低下」を同時に評価できることです。